FAQ よくある質問
ポンプ全般に関して
三和ハイドロテックのポンプ納入実績は?
約60数年間に渡り、ステンレス製遠心ポンプの製造販売事業を展開して参りました。国内外問わず石油化学・ファインケミカル・半導体・液晶・液化ガス(LPG)等のあらゆる産業で納入実績は豊富にございます。総納入台数は20万台を超えております。
製作可能な材料は?
SCS13orSCS14鋼を基本材料とし、それ以上の高級材料(ハステロイ相当・ALLOY20・チタン・ニッケル・ジルコニウム・2相合金等)で製作しております。
モーターは汎用性がありますか?
市場性のあるモーター(大手電機メーカー5社)です。指定のメーカー及び防爆等級のモーターを組み込みが出来ます。尚、弊社にて一部の機種で在庫しているモーターがございますのでご相談願います。
高圧ガス認定品は製作可能ですか?
全機種製作可能です。当社は高圧ガス機器製造の認定事業所(MAB-368-J)です。
工場出荷時に芯出しはされているはずですが、現地据付後になぜ再度行わなければならないのですか?
工場出荷直前に芯出し作業は行っておりますが、ポンプ及びモーターを固定しているベースは完全剛体ではありません。ポンプ据付の際はまずベ-スの下部隙間と基礎ボルト穴にセメントモルタルを流し込みます。セメントモルタルが硬化したら、基礎ボルトのナットを締付けポンプ固定します。この時に基礎ボルトのナットを締め付けることにより僅かではありますが、歪が発生する事があります。芯出しは0.01mm単位の精度が要求される為、据付け後の芯出しが必要となります。据付後の芯出しを行わないと、カップリングやベアリングの寿命に影響し、最悪の場合には異常振動によるポンプ及びモーターの破損の恐れも考えられますので、必ず据付後には芯出し作業を行って下さい。
ドライ(空)運転とは?その発生原因は?
ドライ(空)運転とは、潤滑・冷却の為の液が無い状態での運転を表します。シングルメカニカルシールポンプやマグネットポンプではポンプ内が液で満たされていない状態を、ダブルメカニカルシールポンプでは、フラッシング不足の状態を指します。また、ドライ運転によって問題となるのは、メカニカルシールや軸受部等の「摺動する部品(箇所)」です。摺動している箇所の隙間は非常に微小である為、スラリーの堆積や噛み込み等によって、その摺動面がドライ運転になる場合があります。
要因 | キャビテーション | ポンプ液切れ(前段タンクの抜き出し運転) |
ストレーナの詰まり | ポンプ液中に多量の異物がある。 | |
液温上昇による沸騰 | メカニカルシールフラッシング流量の不足。 | |
気泡巻き込み運転 |
ポンプの許容on/off頻度をお教え下さい。
型式及びモーターサイズにより異なりますので、ポンプをご購入前であれば弊社にお問い合わせ頂くか、ご購入後であれば取扱説明書をご参照願います。但し、どの型式であってもポンプの回転が完全に停止しないうちに再起動をかけることは厳禁となります。シャフト破損(全てのポンプ)、マグネットカップリングの脱調によるポンプ破損(マグネットポンプの場合)の原因になります。ON/OFFの目安はモーターは1HOT-1COLDとして1時間6回以内にして下さい。
メカニカルシールの外部フラッシングの管理はどうしたらいいのか?
メカニカルシールの外部フラッシングは、その圧力と流量を管理して下さい。それぞれの規定値は、メカニカルシール図及び配管図に記載されています。管理位置としては、圧力は「軸封ボックスの出口付近」、流量は「軸封ボックスの入り口付近」を推奨しています。フラッシング液の元圧が規定値以下に減圧されている場合があります。実際に軸封ボックスへ、規定値の圧力で注水されているかの確認が必要です。同様に、流量も実際に規定値流入しているがどうか確認する必要があります。また、外部フラッシング液は、異物(配管の錆等)を含まない液を用いて下さい。
マグネットポンプ全般に関して
磁石の寿命は?
永久磁石ですが年間1~2%程度の自然減磁するとして20年以上は定格モーター出力を伝達出来る高トルクのマグネットカップリングです。
マグネットポンプは漏れる事はないのですか?
漏れ箇所がありません。送液流体に対して完全な密閉構造となっており、駆動方法として磁力によって、密閉容器内の羽根車(インペラー)を回転させています。密閉容器が破損しない限り、漏れることはありません。
マグネットポンプは、どの位の粘度まで、送液できるのですか?
通常、遠心式ポンプの粘度限界は500mPa・s、中でもマグネットポンプの粘度限界は300mPa・sとされています。流体・温度条件によっても、粘性が変わりますので、一度、御相談下さい。
マグネットポンプは、防爆地域でも使えるのですか?
防爆地域でも使用可能です。
マグネットポンプは、ポンプ本体+モーターの別置構造をとっておりますので、全閉外扇型、安全増防爆型、耐圧防爆型、各種モーターメーカー取扱い可能です。
締切運転は可能ですか?
10~20秒程度なら可能です。締切運転はポンプの攪拌熱とマグネット部の渦電流による発熱があり、急激な温度上昇でマグネットが減磁する恐れがあります。絶えず締切運転がある場合は必ずバイパスフローを取ってください。
スラッジ液に使えるか?
スラッジ粒径0.5mm、濃度5wt%、流動性のあるものであれば対応可能です。多数の実績がございますので詳細はご問合せ願います。
ポンプの内部洗浄は?
※置換洗浄の場合
滞留部のないスムーズな内部循環ラインはメカシールポンプと同等の洗浄効果があります。溶剤洗浄・スチーム洗浄も対応可能です。
※分解・パーツ洗浄
シンプルな積木構造の為、どのポンプよりも簡単にできます。(メカシールポンプの1/3hr,他シールレスポンプの1/2hr)で 組み立てエラーはございません。
マグネットポンプの最も多い事故は?
最も多い事故は、運転初期のドライ運転による液中軸受の破損です。当社のマグネットポンプの液中軸受は耐食性・耐摩耗性の優れたSiC(シリコンカーバイド)を用いています。SiCは急激な熱変化や局部的な熱変化に弱い特性があり、ドライ運転により破損することがあります。通常、運転途中のポンプ液切れには注意を払うのですが、意外と機器の始動時にドライ運転となることがあります。『呼び水する前の、分解点検後の駆動機の回転方向チェック』または『呼び水不足』によりドライ運転となり、軸受温度が急激に上昇し破損します。
特殊軸受 SiC-Dとは何ですか?
運転初期のドライ運転”に強くする目的で開発された表面改質処理施工のSiC(シリコンカーバイド)液中軸受です。
マグネットポンプの軸受けは、定期交換が必要なのですか?
納入後は定期交換を実施されていないお客様が殆どです。 耐久性が最も重要視されるマグネットポンプの液中軸受には、弊社では標準でSiC(シリコンカーバイド)を採用し、高耐食・高耐磨耗性を実現させました。よって、通常運転ではSiC部品の経年磨耗による事故例は過去有りません。
ステンレス製マグネットポンプ第1号機を製作して何年が経っているのですか?
お蔭様で、第一号機を納入してから、30年以上が経ち、皆様の熱いご支持とご声援を頂戴しております。既に国内外で90,000台以上の納入実績がございます。
樹脂製のマグネットポンプを使用しているのですが、ステンレス製のメリットは何ですか?
材料による強度が違います。高圧,高低温度等の厳しい環境下に対してもステンレス故の絶大な安全性・信頼性を誇っています。又、万が一の故障時のダメ-ジが少ないのもメリットの一つです。
マグネットポンプとキャンドポンプの違いは?
- マグネットポンプはモーター別置構造です。万が一液漏れが起こってもモーター側に液が入る心配がありません。
- 回転クリアランスは安全性を優先的に設計し、広く取っていますので(1mm以上)のでスラッジ液にも強い構造です。
- リアケ-シング・キャンの厚み(1mm以上)も十分に取っており、耐食性を要求される環境下でも安全性を高めています。
- 液中軸受には耐食・耐摩耗性に優れているSiC(シリコンカーバイド)を標準採用しています。よってメンテナンスフリ-を実現します。
- ローター部が短くクリアランスが広いため入熱の影響が少ない為、冷媒液移送に優れています。
- シンプルな構造で構成部品点数も少なく分解・組立が簡単です。ポンプとモ-タ-が別置き構造ですので個別にメンテナンスが出来ます。